『卒乳』と『断乳』どちらがいいの？その違いとは？

子育てをするお母さんの多くは、『いつおっぱいを断つか』で頭を悩ませるのでは無いのでしょうか？最近では『断乳』の他にも、『卒乳』を選ぶ人も多くなってきているようです。卒乳と断乳、赤ちゃんにとっては、どちらがいいのでしょう？２つの違いとは何なのでしょうか？
卒乳と断乳について詳しく説明していきます。

１，卒乳と断乳の違いは何？
卒乳も断乳も、その目的は『ママのおっぱいや哺乳瓶の乳首から離れること』です。しかしその意味や方法は、大きく異なります。
卒乳は、赤ちゃんが自然と母乳やミルクを欲しがらなくなることをいいます。お母さん側も母乳量を徐々に減らしていくと、赤ちゃんの方もだんだん母乳やミルクを飲まなくなり、自然に卒業していくようになります。
断乳は、お母さんの都合や意思により、日にちを決め、その日から母乳やミルクを飲むことを止めることです。これは赤ちゃんの判断ではなく、お母さんの判断で行われます。
卒乳をするのか、断乳にするのか、その違いを理解して赤ちゃんとお母さんに会った方法を選んでください。

２，卒乳と断乳を始める時期は？目安はあるの？
卒乳や断乳を始めるのに適した明確な時期は決まっていません。
卒乳、断乳をいつ始めるかは、赤ちゃんとママ次第なのです。
とはいっても、全く目安が無いわけではなく、一般的には赤ちゃんが以下の項目を満たしていることが、卒乳や断乳を始めるられる目安と言われています。

・離乳食を１日３回しっかり食べる。
・お茶や白湯など、水分をしっかり摂れている。
・お母さんやお父さんの言っていることが分かる。
・１日に飲む母乳やミルクの量が減ってきている。

しかし、条件を目安を満たしているからといってすぐに卒乳・断乳しなくては！と焦る必要はありません。
おっぱいを飲む事は、空腹を満たすだけでなく、赤ちゃんとお母さんとの大切なスキンシップの一つなのです。お母さんがまだおっぱいをあげたいと考えるなら、その気持を優先しても良いでしょう。、また逆に、夜の授乳が辛かったりおっぱいのトラブルを抱えるなどして、体力や精神的に限界になっているのであれば、それを理由に断乳を考えるもの一つの方法です。

３，卒乳・断乳どちらがいいの？そのメリットとデメリットは？
昔から断乳が勧められてきましたが、最近では卒乳を勧める人も多くなっているようですが、卒乳を選んでも断乳を選んでも、どちらが正しいというものではありません。

【卒乳のメリット】
脳や心が大きく成長する時期である１歳から１歳半頃に、お母さんからおっぱいをもらい、沢山スキンシップをして、思う存分甘える事で、精神的は安定を促します。そのことで、将来的に自立心が強くなる事が多いそうです。また、夜の授乳は昼間に受けた不安を解消する大事な情緒安定剤にもなります。
他にも、あまりストレスを感じず、自然な形で赤ちゃんがおっぱいやミルクを卒業できるというメリットもあります。更に、長期の授乳が乳癌のリスクを軽減する傾向にあるという研究結果も出ています。

【卒乳のデメリット】
卒乳は、子ども主体であるため、その日がいつ来るのか、期限が見えてこないということがいちばんのデメリットでしょう。母乳育児のお母さんは、母乳への影響を考慮した生活をいつまで続けなければいけないのかと不満も溜まるでしょうし、夜間の授乳が残っていれば、負担も大きくなってしまいます。また子どもが年齢を重ねても授乳していると祖父母やママ友等から『えっ！まだおっぱい飲んでるの？』とプレッシャーをかけられ、不安になってしまうというデメリットもあります。

【断乳のメリット】
子どもの体質にもよりますが、お昼寝や夜によく眠り、離乳食もよく食べるようになります。また、授乳以外での母子での繋がりや気持ちの持って生き方を親子で見つけることが出来ます。更に、お母さんは、食事を気にせず食べられるようになり、頭痛や腹痛、風邪を引いた時には、薬を飲むことも出来ます。他にも、ホルモンバランスや生理が元に戻りるため、妊娠を考えているお母さんは、妊娠しやすい体に戻りやすくなります。

【断乳のデメリット】
今まであったおっぱいやミルクがなくなるので、情緒の不安定さを解消するため指しゃぶりや、その気持を発散するためにひっかきや噛みつきなどの荒れた行動につながることがあります。また、断乳を始めた時期によっては、おっぱいから離れることを嫌がり、断乳に時間がかかったり、乳腺炎などのトラブルが頻発する可能性があります。

赤ちゃんが大好きなおっぱい。授乳タイムのひとときは、赤ちゃんにとってもお母さんにとっても、幸せな時間ですよね。だから挿入や断乳後、寂しく感じてしまうお母さんも多いようです。でも、卒乳や断乳は、赤ちゃんの喜ばしい成長の一つです。だからこそ、無理のないように赤ちゃんやお母さんに合った卒乳・断乳が出来るといいですね。