子供に片付けや掃除をさせるには?よくある親の心理と対処方法
一般に、教育の最終目標は「自立」と言われています。そのために教えなければならないことの一つが「やるべきことは自分でやる」というもの。
成長して一人になった時でも困らないために、掃除や片付けをする習慣を身につけておくことは大切です。しかし、子供にとって掃除や片付けは「めんどくさい」「したくない」といった心理になることが少なくありません。
ここでは、子供に片付けや掃除を教える親の心理と対処方法をご紹介します。
〈⒈〉遊んだ後の子供によくある傾向とは?
子供はおもちゃが大好きです。次から次に好きなものを出して、遊んだ後はそのままにしておくことが少なくありません。また、子供がわくわくするものの一つに本があります。
特に、まだ字が読めない小さい頃は絵本が多いでしょう。「ママ読んで!」と何度もせがんできたり、同じ絵本のページを繰り返しめくることもよくあります。
成長するにつれて図鑑や伝記など本の種類の幅も広がります。親は「使ったおもちゃをきちんと片付けて欲しい」「読んだ本は元に戻して欲しい」と思うもの。子供が散らかしたものを片付けたり、きちんと戻せるようにするためのポイントがあります。
〈1-⒈〉対処方法①簡単に片付けができるようにする
ちょっと目を離していると、「部屋中おもちゃだらけになっていた」「足の踏み場もない」といった状況になることもよくあります。基本的に、子供は大人に比べて整理能力が高くありません。
そこで、子供でも自分で簡単に仕舞うことができるように工夫してあげましょう。ポイントは大きな箱や大きめのかごに収納することです。
ぽんぽん放り込むことができて楽しく簡単に片付けることができます。中が見えるものであれば取り出す時も便利ですね。宝箱を思わせるような収納ボックスや座席の下に収納箱があってベンチにもなる収納家具、使うときは伸ばして大きく、使わない時はたためるバスケットなど子供が片付けしたくなるものを選ぶこともできます。
また、物を使う場所に専用の収納箱を置いたり、導線に沿った場所に壁掛けフックを付けてあげることもできるでしょう。「次いでにこれも片付けよう」「〇〇しながらできる」といった心理になり、「気がついたら子供の習慣になっていた」という親も多くいます。
〈1-⒉〉対処方法②片付けタイムをつくる
大抵、親は子供が好きな本を本屋で購入したり、図書館で借りることが多くなりますね。おもちゃの場合と似ていますが、子供は絵本を読んだり、図鑑を調べた後、本棚に戻さないことは少なくありません。
床や机に広げたまま、次の行動に移ってしまうのです。図鑑や事典で調べたりした後は「片付けタイム」を設けてみてください。物を出して使ったら片付けるという習慣が身につきやすくなります。
そもそも子供は「片付けは次に使う時に見やすく使いやすいようにする」ためであるという意識や、「空間や場所はみんなのものだから、自分の物で場所を占領しないことが大切」といったことは、親が教えなければ気付きにくいことでもあります。
なるべく、子供が小さい時から計画的に教えると良いですね。普段からきちんとしていると、子供は「次の行動に移りやすい」ということを感覚でとらえることができるでしょう。
〈⒉〉掃除をしない子供によくある傾向とは?
家族で過ごす家には掃除する場所がたくさんあります。
一般に、子供部屋や寝室、リビングやキッチン、お風呂やトイレ、玄関など。掃除機をかけたり、窓拭きをしたり、掃いたりするなど掃除の方法もさまざまです。
しかし、せっかく掃除を始めても、嫌々したり、渋々していると、あまりキレイにならないものです。子供が進んで掃除する習慣が身につくようにするポイントがあります。
〈2-⒈〉対処方法①家族で一緒に掃除する
掃除をしなければ不衛生な状態になりますし、誰かが変わってしてくれるものではありません。自立するためにも掃除は自分でしなければならないものです。
しかし、子供は率先して掃除することはあまりないでしょう。そのため、親は「掃除の大切さが分かるようになって欲しい」「掃除する意識を持って欲しい」といった心理になることがよくあります。
イライラして「掃除をしなさい」「キレイにしなさい」と怒ってしまうことも多いでしょう。基本的に、子供は家族で何かをすることが好きですから、家族みんなで掃除する時間を作ることは役立ちます。
例えば、日曜日の朝などを「家族で一斉お掃除タイム」にして、掃除する時間を確保するなら、掃除する習慣が身に付きやすくなるでしょう。「キレイにすると気持ちが良い」といった心理も働き、美的感覚や美徳が養われていきます。
子供がきちんとできたり、自分からした時は褒めてあげることもポイントです。子供は嬉しくなり、「またしよう」という気持ちになるからです。同時に、親は「キレイにすると気持ちいいね」「片付けると見えやすいね」など伝えて、掃除や片付けの大切さを教えましょう。
子供は掃除の大切さを実感でき、喜んでするようになるでしょう。
〈2-⒉〉対処方法②掃除が楽しいと感じるように工夫する
基本的に、子供は楽しいと感じるとやめられなくなることがよくあります。そこで、掃除をする時も「楽しい」「おもしろい」と感じさせるように工夫してみましょう。
子供が短時間でおもしろいと感じやすい掃除の一つは蛇口磨きやガラス拭きと言われています。キレイになると「ピカピカ」「ツヤツヤ」になったことがひと目で分かるため、「もっと磨いてみよう」と熱中することがよくあるからです。
また、掃除を当番制にするのではなく、担当制にすることもポイントです。「お風呂掃除は僕の役割」「玄関を掃くのは私の務め」といった心理が働くため、責任感が芽生えてしっかり取り組むようになることが多いでしょう。
他にも、子供が掃除しやすい環境にしておくことも役立ちます。例えば、ゴミの分別ラックを使って、あらかじめ種類別に袋をラックにかけて、収集日は袋を取り出して口を縛れば後は「捨てるだけでOK」といった感じです。
子供でも掃除しやすい環境を作るなら、定着しやすくなるでしょう。
【まとめ】
子供にとって片付ける行為は、「頭の中を整理する」ことにも作用すると言われています。「遊んだ後は片付けて次の行動をする」ことが分かるようになると、自分で時間配分を考えるようになるからです。
効率の良い片付け方を工夫するようになるなど、頭の中が整理されて合理的な行動パターンを思考するようになるでしょう。
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