子供に料理のお手伝いをさせるには?よくある親の心理と対処方法
一般に、以前よりも好き嫌いが激しかったり、出されたものを残したり、食事のマナーが悪い子供たちが増えていると言われています。
親は「もっと感謝して食べて欲しい」「きちんと全部食べて欲しい」といった心理になることが少なくありません。
一方、料理を手伝う子供はいつも作ってくれる人への感謝や食べられることの喜びを理解するようになります。
ここでは、子供に料理のお手伝いをさせたいと思う親の心理や対処方法をご紹介します。
〈⒈〉好き嫌いをする子供によくある傾向とは?
飽食の時代と言われている現代。
子供は「ファミレスの料理の方が美味しい」「ファーストフードが食べたい」など手作りのものを好まないことがあります。
一方、子供は料理を手伝うようになると、自分の苦手なものを食べるようになったり、形が崩れたものでも好んで食べるようになります。そこで、食への関心を高めたり、食べることの大切さを理解させるためのポイントがあります。
〈1-⒈〉対処方法①はっきりした味付けや美味しそうな色に見せる
一般に、子供は好き嫌いがあります。親は子供のために「栄養バランス良く作りたい」「産地の物を使いたい」といった心理があるため、「健康を考えて作っているのに…」とイライラすることも少なくありません。
この場合、子供の味覚や感覚、子供の体が必要としているものを考えることは参考になります。基本的に子供ははっきりした味付けが好きです。
また、活発に行動して汗で塩分が失われるため、健康に配慮した薄味のものは美味しいと感じにくいことがあります。さらに、蒸し鶏サラダなど蒸した鶏よりも、照り焼きチキンなど香ばしい焼き色のある鶏肉の方を好むことが少なくありません。色が美味しそうに見えるからでしょう。
しかし、健康を考えると手作りの食事の良さを教えることは重要です。気持ちにも時間にも余裕のある休日などを活用しましょう。子供の食への関心を高めるため、一緒に買い物したり、料理することができます。
実際に、子供に食材を選ばせたり、調理に参加さてみてください。「手作りは体に良い」「産地の食材は新鮮」など食への関心度がぐっと高まります。
〈1-⒉〉対処方法②一緒に料理をする
基本的に、子供は親がしていることを真似するのが好きです。親が料理をしていると、「私もやりたい」「面白そう」といった心理になることが少なくありません。
一方、親は「ケガをするかもしれない」「失敗するかも…」「自分がやった方が早い」といった心理が働くため、子供に料理をさせなかったり、もう少し大きくなってからにしようとすることがよくあります。
しかし、教育者の多くは「子供に早く失敗させて、失敗から学ばせることも大切」と言うことがあります。料理は火加減や味付け、切り方など大抵どこかで失敗することが多いもの。
そこから、学び上達していくことができるでしょう。親子で並んで料理しやすくするため、踏み台を置いたり、子供でも扱いやすい調理器具を揃えてあげることができます。
例えば、手を切る心配をしなくて良いピーラーでニンジンやジャガイモの皮むきをさせたり、キッチンバサミでパセリやネギといった野菜や鶏肉などを一口大に切ってもらうこともできます。
生卵をボウルに割ってといてもらったり、ポテトサラダにするジャガイモを潰すといった作業もやりやすいでしょう。料理は失敗を体験させるのに絶好の活動です。子供の年齢に合わせて、できることから始めてみましょう。
〈⒉〉子供の年齢に合った料理のお手伝いとは?
一般に、子供が料理に興味を持ち始める年齢は4〜7歳、特にピークになるのは男女共5歳の頃です。就学前は子供が食関連の刺激に対して敏感になる時期だからです。
また、子供がやりたがる調理法として、小さい子供は混ぜることが大好き、小学生になると包丁を使いたがるようになります。年齢に合った料理のお手伝いをさせるポイントを押さえましょう。
〈2-⒈〉対処方法①五感を使いながら料理させる
小さい子供が包丁を使う場合、初めはテーブルナイフがおすすめです。果物やトマトなど切りやすい食材にチャレンジすると良いでしょう。子供が刃物に慣れてきたら、軽くて小さめの包丁を使うことができます。
切れ味の悪い包丁は無駄な力をかけるため、ケガの原因になってしまいます。ある程度切れ味が良いものを選びましょう。親が手を添えるなどして、包丁の正しい持ち方や使い方を教えてあげるなら、子供はしっかりマスターすることができます。
子供は好きな行為をさせるとモチベーションも上がります。そのため補佐的な行為よりも、いかにも調理しているという行為を好むようになることが少なくありません。
「何を作ろう」「盛り付けはどうしよう」など想像力がかき立てられますし、包丁や火など危険なものを扱うため集中力も身につきます。また、お肉をこねるために手で触れたり、お肉が焼ける音を耳で聞いたり、料理の良い匂いを鼻で嗅いだりするなど次々と五感が研ぎ澄まされるでしょう。
便利な調理道具としてフードプロセッサーや電子レンジが一般化していますが、子供と料理する時は手間がかかることを選んでください。そうすれば、料理を楽しみながら五感を育むことができます。
〈2-⒉〉対処方法②材料の変化を体験させる
さまざまな材料が組み合わされると、いろいろな美味しい料理に仕上がりますね。料理は家庭でできる体験学習と言われています。モノの変化を体験的に理解することができます。
例えば、めかぶを熱湯につけると一瞬で茶色から鮮やかな緑色に変色します。子供は「不思議だ」「なぜだろう」といった心理になるでしょう。また、豆乳ににがりを入れて加熱すると豆腐ができます。
子供は「豆腐ってこんなふうにできるんだ」「材料は豆乳とにがりだったんだ」など発見や驚きを感ることが少なくありません。料理は学びにつながる体験の宝庫。
原材料や栄養の知識、食材の変化など料理をしながら子供に教えることができるでしょう。もちろん家庭によって興味を持ち出す年齢には個人差がありますが、日頃から子供をよく観察するなら、「興味を持ち始めたかな」と思う瞬間に気付くことができます。
親は興味の芽を上手に伸ばすためのサポートをすることができるでしょう。
【まとめ】
以前よりも大量生産品やインスタント食品を食べる機会が増えていますが、子供にはただ食べれば良いといった感性ではなく、味わった感動や美味しさを知るようになって欲しいものです。食の楽しみを知ることは生きる楽しみにもつながります。
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