PMS(月経前症候群)のつらい時期を乗りきろう!原因・症状・対策とは?
女性にとって不快な生理中の痛み。
下腹部痛や腰痛などは症状として広く知られています。
一般に、生理の始まる約1週間前からもさまざまな症状があらわれる人も多いでしょう。
生理中に起きる症状に加えて頭痛や吐き気、便秘や異常な眠気、イライラや落ち込みなどがありますが、このような症状を総称してPMS(Premenstrual Syndrome=月経前症候群)と言います。
症状には個人差があり、月によっても違いがあります。
おおよそ、どのような症状がどんなふうにあらわれるのか、自分の症状のあらわれ方をあらかじめ把握しておくことが重要です。
体だけでなく、感情や行動にも影響するPMSの症状や原因、対策をご紹介します。
〈⒈〉PMSの原因とは?
生理の周期に合わせて分泌される女性ホルモン。
黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の2種類あります。
2つのホルモンの分泌量は変化することがあり、特に生理の1週間前くらいから減少します。
このようなホルモンバランスの急激な崩れがPMSを引き起こします。
PMSの程度は人それぞれ。
少々気になる感じで軽くすむ人もいれば、起き上がれないほど重いという人もいます。
PMSの症状は生理が始まると徐々に軽くなること、ピタリと治ったりするという特徴もあります。
特に、女性ホルモンと関係があるのが自律神経です。
大抵、PMSがひどいときは、自律神経も崩れているときですから、自律神経のバランスを整えてあげることも重要です。
〈⒉〉PMSを悪化させる原因とは?
不快なPMSの症状を悪化させてしまうのは体の冷えとストレスです。
一般に、生理前になると肩こりや腰痛がひどくなったり、頭痛やめまいに悩まされます。
これは体の血流が滞っている状態。
さらに、体の冷えが続くと血行不良は悪化します。
寒い冬だけでなく、暑い夏でもエアコンのきき過ぎた部屋にいることや低い気温の環境で行う仕事などによって、冷えはひどくなります。
体が冷えすぎると自律神経の調整がうまくいかず、イライラしたり、衝動的に行動してしまうことが多くなるでしょう。
誰でも感じることがあるストレスも神経を刺激するため、高ぶってしまいリラックスすることができません。
心身が疲れきって倦怠感や気分の落ち込みを引き起こしてしまいます。
〈⒊〉PMSの症状とは?
〈3-⒈〉体の症状
○むくみ
○頭痛
○首・肩・背中・腰の痛み
○下腹部の痛み
○肌荒れ・ニキビ
○全身のだるさ
〈3-⒉〉行動の症状
○感情を抑えることができない
○動作が荒くなって、暴力をふるってしまう
○衝動買いをしてしまう
○仕事のミスが多くなる
○物忘れがひどくなる
○食欲を抑えることができない
○何も食べたくなくなる
〈3-⒊〉感情の症状
○落ち込みやすく、くよくよしがち
○涙もろくなって、ささいなことでも泣いてしまう
○自分を責める
○自分が嫌になる
○人に会うことや話すことが嫌になる
○仕事に行きたくなくなって、辞めたいとさえ思う
○何をするのもつらくなる
〈⒋〉PMSの対策とは?
〈4-⒈〉運動
〈4-1-⒈〉有酸素運動をする
軽い運動は血流を良くして、肩こりや腰痛などをやわらげてくれます。
自律神経を整えるには軽い運動で十分です。
ハードな運動は興奮が高まり、交感神経が優位になるためおすすめしません。
普段の生活の中でウォーキングやストレッチなどを取り入れましょう。
ウォーキングは有酸素運動と呼ばれ、体の中に酸素をしっかり取り込むことができる運動です。
呼吸することで体内に取り込まれた酸素を、血液が体のすみずみに運んでくれます。
また、ふくらはぎの筋肉が使われるため、全身の血流が良くなります。
「第二の心臓」と呼ばれているふくらはぎは、血液やリンパ液を押し出す力が強く、心臓へと戻してくれます。
心肺機能や筋肉、関節への負担も少なく、手軽に行えるでしょう。
意識的に歩く機会を増やすと良いですね。
通勤や帰宅時など一駅分歩いたり、エレベーターやエスカレーターなど使わず階段を上るといったことを習慣にしてみてください。
〈4-1-⒉〉ストレッチをする
ストレッチでおすすめなのが「股割り」です。
日本人大リーガーのイチロー選手も打席に立つ前に行うのは有名な話ですね。
太ももの筋肉を刺激するため、滞りがちな血液やリンパ液の流れをスムーズにしてくれます。
肩のストレッチは首を真横や斜め下、真下などに倒したり、回したりしてください。
特に、耳の後ろから鎖骨までの胸鎖乳突筋や、首から肩、背中を覆う僧帽筋の伸びを意識して行うと効果があります。
首を支えたり、回したり、曲げたりするときに使う筋肉ですから、肩こりが良くなって自律神経も整います。
〈4-⒉〉入浴
〈4-2-⒈〉ゆっくり湯船につかる
忙しいとついシャワーで済ませることが多くなりますが、PMSをやわらげるためには湯船にゆっくりつかりましょう。
血行が良くなってリラクスできるため、副交感神経が優位になって心も安定します。
入浴時間は20〜30分くらい、温度はぬるま湯が良いですね。
ちなみに、交感神経が刺激されるのは41℃を超えたときです。
心身が活発になって体は活動モードに切り替わるため、就寝前は特に避けた方が良いでしょう。
じんわり汗が出るくらいの40℃以下にしてください。
〈4-2-⒉〉足湯をする
効率よく体を温めることができる足湯。
足首のあたりには太い血管があるため、温められた血液が全身に巡ってじんわりと温まります。
大抵、15分くらいで体が温まってくるでしょう。
服を着たまま手軽にできますし、好きな音楽をかけたり、読書しながらでもできますね。
大きめの洗面器に42〜23℃くらいの少し熱めのお湯をはって、足首から下をつけてみましょう。
いっそう効果を高めるためにアロマオイルを1〜2滴たらすこともできます。
リラックス効果があるのはラベンダーやゼラニウム、体を温める効果があるのはブラックペッパー、抗菌効果があるのはティートリーやユーカリなどです。
アロマの有効成分が鼻や口から入り、血液にのって体のすみずみにまで運ばれ作用します。
心地よい香りにふっと体も心も軽くなるでしょう。
〈4-⒊〉食事
〈4-3-⒈〉ビタミンB6を摂る
生理前や排卵日前後のイライラや気分の落ち込みはセロトニン不足が関係しています。
セロトニンの原料となるのはアミノ酸のトリプトファンやビタミンB6。
ビタミンB6を豊富に含んでいるナッツ類や大豆製品、乳製品を摂りましょう。
特に、ピスタチオにはビタミンB6が多く含まれています。
おやつや小腹がすいたときナッツ類やチーズなど携帯しておくと良いですね。
〈4-3-⒉〉鉄分を摂る
女性の2人に一人は鉄分不足と言われています。
鉄分の不足は体中の細胞を酸欠状態にして、手足の冷えや体のだるさを引き起こします。
特に生理期間中は不足しがちですから、毎日の食事で意識的に摂りたいですね。
鉄分が多く含まれているのは魚介類です。
特に、カツオやマグロ、アサリやシジミ、鶏や豚、牛のレバーなどに多いでしょう。
ひじきやほうれん草、黒ごまなど植物性食材にも多く含まれています。
ただ、そのままではあまり吸収されないため、たんぱく質やビタミンCと一緒に摂って吸収率を上げてください。
意識的に摂ることが難しい場合、サプリメントで補うこともできるでしょう。
〈4-3-⒊〉大豆イソフラボンを摂る
イソフラボンはエストロゲンの調整作用があるためPMSの症状をやわらげてくれます。
おすすめは納豆や豆乳、きな粉などです。
朝食は温かいご飯に納豆、みそ汁などにして和食でいただきましょう。
朝ごはんを食べると体と脳にエネルギーを行きわたるため、活動に必要なエネルギーを生み出すことができ自律神経も整います。
豆乳は苦手という人もいますね。
味の種類も多くなっていますので、飲みやすいものを選んでみてください。
スムージーにしても美味しくいただけます。
まとめ
生理の周期が安定している場合、事前にPMSの対策をしていると症状がやわらぎます。
PMSのチェックでは体と行動と感情の3つの面がありましたね。
体の症状が多く当てはまっていた人は、血行を良くしてむくみを予防しましょう。
体よりも行動や感情の症状が多く当てはまっていた人はメンタルへの負荷を少なくすることが重要です。
ハードなスケジュールやプレッシャーの大きい仕事は、消耗したエネルギーをリカバリーする時間もかかってしまいます。
PMSの時期はハードワークにならないよう工夫してください。
なるべく、生理後1週間の快調のときに取り組めるようにすると良いでしょう。
また、生理前は甘いものを食べたくなります。
食欲のまま食べてしまうと体がだるくなったり、体重が増えたり、肌トラブルを招いてしまうでしょう。
アルコールやカフェインなどの刺激物も神経を刺激するため控えた方が良いですね。
ホルモン分泌バランスが変わる時期は気分も体調も優れません。
無理をせず体をいたわるように心がけてください。
心身をリラックスさせてPMSを乗りきりましょう。
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