大人のための粉ミルクって!?静かなブームの真相は!?
粉ミルクと言えば、赤ちゃんが飲むもの、ですよね?
ところが最近、「大人向け」なるものが静かなブームなんです!
『そりゃあ確かに赤ちゃんが飲むものなんだから、大人が飲んでカラダに悪くはないんだろうけど…でも、なんか大人が飲むなんてねぇ…ちょっと抵抗が』
なんておっしゃるかも知れません。そんなあなたに、なぜ今、大人向け粉ミルクなのか!?という事を説明していきたいと思います。
■そもそもの成分は?
粉ミルクは赤ちゃんのための飲み物ですから、母乳と成分と近いわけです。そんな粉ミルクですが、原材料…つまり何から出来ているかと言うと、皆さんの予想どおり、牛乳です。
基本的には牛乳から水分を取り除いて、様々な工程を経て粉末状に加工したものですが、もちろんその他の母乳に含まれている様々な成分もプラスされています。
もともと日本で「粉ミルク」というものが出来たのは戦前で、牛乳に比べて保存性や、保管・運搬性に優れるため、という理由がありました。
ただ、当時は、現在の赤ちゃん用粉ミルクに比べると、成分調整などもあまりなされておらず、ただ単に牛乳を粉末状にしたものや、保存性を高める為脂分を取り除いた、脱脂粉乳と呼ばれるものなどに限られていました。
その後、乳児用に成分調整されたものが、一般的に「粉ミルク」と呼ばれるようになったようです。乳児用ですから、母乳に含まれる成分を加えたり、さらに、その他乳児の発育に良い成分を加えるなどの工夫がなされています。
とは言うものの、やはり母乳の方が粉ミルクよりも優れた面があり、免疫機能を乳児に与える成分が含まれている事や、また、直接母親から与えられるという点に、何らかの良い影響が考えられるなど、粉ミルクと母乳が全くの同等とは言えないようです。
但し、母乳がなかなか出ないママにとっては欠かせないものですし、メーカーも非常に良く考えてつくっていますので、例え粉ミルクだけであっても赤ちゃんが育つのには十分であると言えるでしょう。
■なぜ大人が飲むのか
最近、大人が飲むための粉ミルクといった製品が売られているという事ですが、そもそも製品化された背景には、どういった理由があるのでしょう。以前から、栄養を簡単に摂る事が出来るという理由から、乳児用粉ミルクを飲む大人が少なからずいたようです。
前述しましたように、乳児用粉ミルクには、母乳に近い豊富な栄養素が含まれていて、乳児にとってある意味、完全食品であるわけですから、大人にとっても良いだろう、という事なのでしょう。
ただし、乳児と大人とでは、体のつくりが違いますし、必要な栄養素も違ってくるでしょうから、大人が粉ミルクをそのまま飲む事に何らかの害がある事も考えられます。
■大人が乳児用を飲むと下痢をする?
乳児用粉ミルクを大人が飲むと、中には下痢をする人がいる、と報告されています。なぜ赤ちゃんが飲んで大丈夫なのに、大人が飲むとお腹を下してしまうのでしょうか。乳児用粉ミルクには、乳糖(ラクトース)という成分が多く含まれている事が原因です。
乳児期までは、このラクトースを分解する酵素が小腸で作られていたのですが(つまり、乳糖が小腸で分解されていた。)、乳児期以降は、ラクトースを分解する事が出来る人と出来ない人に分かれるいう事です。(この、乳糖を分解出来ない事を乳糖不耐症と言います。)
分解出来なくなる理由というのは、離乳期以降、乳児期にあった「乳糖を分解する酵素」が減少したり、不活性化する事に起因します。その結果、乳糖は分解されずに、大腸に届きます。
ではなぜ乳糖が大腸に届くと下痢になってしまうのでしょう。これは、オリゴ糖を多く摂ると、お腹を下す場合がある事に似ています。分解されずに大腸に届いた乳糖は、大腸内で水分を引き寄せる作用があるようで、腸管内で水分の分泌が促され、下痢になってしまいます。
また、乳糖は、大腸で、乳酸や酢酸に変換されると、腸の蠕動(ぜんどう)運動を高めて、便をやわらかくするという作用があります。以上のようなわけで、下痢になりやすい、と言われているのですが、逆に考えてみると、便秘気味の人にとっては、乳糖は、便秘の解消にも効果があると言えますね。
ですので、乳糖により下痢になる人は、粉ミルクや牛乳を多く摂る事は控えた方が良いでしょうが、便秘に悩む人は、摂っても良いと言えるかもしれません。
■大人の「粉ミルク」とは
上記のように、乳児用粉ミルクを飲むとお腹を下す人がいるわけですが、「じゃあ、飲まなければいいのに」という話になりますね。
しかし、そもそも大人が粉ミルクを飲んでいた理由というのは、前述しましたように、手軽に栄養をバランス良く摂れる、体に良さそうだから、というように、健康食品として飲む、という面が大きかったわけです。
そうして、そういう人たちから「是非大人向けの粉ミルクが欲しい」という要望も多かった事から、大人向けにカスタマイズした粉ミルクが誕生したようです。
現在、各メーカーから発売されている大人用の粉ミルクは、成分、味などそれぞれ工夫がなされていて、「粉ミルク」の枠を超えた健康食品となっていると言えるでしょう。
■オススメの大人向け粉ミルク
それでは、具体的に大人向け粉ミルクには、どのようなものがあるのでしょうか。いくつか紹介します。
「プラチナミルク」雪印ビーンスターク株式会社
大人のための粉ミルク型サプリメント、と謳っており、サプリメントのように様々な栄養素が含まれています。また、飲みやすさも追求されているようで、「やさしいミルク味」「抹茶ミルク味」「ポタージュ風味」の3種類が発売されています。味が違うだけでなく、含まれる栄養素も違っていて、「栄養バランスが気になる」という方向けの「プラチナミルク for バランス」には、ビタミン、ミネラル、DHA、たんぱく質等が、「活動的な毎日が送りたい」という方向けの「プラチナミルク for パワー」には、HMB(筋肉の形成を助けるアミノ酸)、カルシウム、ビタミンD等が、「いつまでも美しくありたい」という方向けの「プラチナミルク for ビューティ」には、ミルクセラミド、ローヤルゼリー、コラーゲンペプチド等が、それぞれ配合されています。
参考URL:http://www.beanstalksnow.co.jp/forfamily/
「大人のための粉ミルク ミルク生活」森永乳業
こちらも「50代から始めよう!身体に嬉しい栄養素がギュッと詰まった粉ミルク」と謳っており、中高年からの健康づくりをサポートする大人用粉ミルクとなっています。以下のこだわりの6つの成分が含まれています。
- 守る力をサポートする「ラクトフェリン」
- 生きたまま腸まで届く「ビフィズス菌BB536」
- 盾(シールド)のように外部からの敵を防御することをイメージして森永乳業が名付けた乳酸菌「シールド乳酸菌」
- 骨粗しょう症などの予防に「カルシウム」
- ココナッツオイルなどに含まれる事で知られる「中鎖脂肪酸」
- 50代以上の方には不可欠な成分と考える「鉄分」
味は、ほのかな甘みがして飲みやすい、との事です。
参考URL:https://kenko.morinagamilk.co.jp/products/detail.php?product_id=62
「大人の粉ミルク」救心製薬
コップ約2分の1杯で、牛乳1杯分のカルシウムが摂れるという事であり、その他にも、いつまでも動ける体を目指す方、活発で若々しい毎日を過ごしたい方、日々の健康維持に、産後の健康維持に、乳糖が気になる方のために、という事で、こちらも健康維持、増進の為の粉ミルクとなっています。
配合されている「ミライ80」というタンパク質は、上で述べた乳糖を可能な限り除去しているという事で、従来の粉ミルクを飲んでお腹を下す、という方にオススメとなっています。
参考URL:http://www.kyushin.co.jp/brand/brand_hf01.html
以上、大人の粉ミルクについて紹介しましたが、それぞれ、シンプルにお湯に溶かして飲むのも良いですが、どうしても粉ミルクの味が苦手、とおっしゃる方は、コーヒーに入れて飲んだり、または、カレーやシチューに入れるのも良いようですので、試してみて下さいね。
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